寒い季節に手放せないのが暖房器具です。しかし節電面・安全面ともに気を付けたいのは消し忘れです。
特にコタツは電源が入っているかどうかを見た目だけで判断するのが難しいこともあり、我が家ではしばしば消し忘れが発生しています。
コタツを最後に出る人が電源を消すように、と家族へ周知徹底を試みていますが、どうも心に響いていない様子。かといって私が定期的に電源のチェックをするのも面倒な話です。
こういう時に役立つのが文明の利器。与えられた使命を愚直に全うするSwitchBot製品です。
今回は「SwitchBot プラグミニ」でコタツの消し忘れを防止する方法をご紹介します。
「SwitchBot プラグミニ」とは?
今ある家電をスマホで操作
家電のプラグとコンセントの間にセットするだけで、家電をスマホで操作できるようにしてくれるのが「SwitchBot プラグミニ」です。
スマートリモコン「SwitchBot ハブ2」のように細かい操作(エアコンの温度変更や照明の明るさ等)はできませんが、オン・オフ操作がしたい家電には、機能的にも価格的にもちょうどいいアイテムと言えます。

ここでいうオン・オフとは「SwitchBot プラグミニ」を通電させるかどうかを指しています。つなぐ家電自体の電源がオフの状態では「SwitchBot プラグミニ」をオンにしても当然電源は点きません。
家電の使用時間・消費電力の可視化
「SwitchBot プラグミニ」につなげた家電の使用履歴をスマホアプリから確認することができます。
- 消費電力
- 使用時間
- 電力
- 電流
- 電圧
これにより、何時に使用量が多いのか、無駄な使用はなかったかなど、節電対策のデータとして活用できます。
またリアルタイムの電力から、現在家電が作動しているかどうかを知ることもできます。「SwitchBot プラグミニ」をつないだ洗濯機の電力が0になったら『洗濯完了』のプッシュ通知を送るといったオートメーションも作成可能です。
分刻みの「入/切」タイマー設定
分かりやすい例だと、扇風機のタイマーを思い出してください。「1時間」「2時間」「4時間」と時間単位。
「いや、30分でいいんだけど……」
「2時間じゃ短いし4時間じゃ長い」
そんな時は、扇風機は連続運転の設定のまま。「SwitchBot プラグミニ」のタイマー機能(スケジュール設定)を利用することで、分刻みでお好みのタイマーをセットすることができます。
もちろん切タイマーだけでなく、時間がきたら動き出す入タイマーを設定することも可能です。
そもそもSwitchBot製品は暖房器具に使えるのか?
結論から言うと、公式では電熱機器への使用は非推奨となっています。

こちらの公式ブログでは電熱機器の例としていくつかの家電が挙げられていますが、電熱機器とは「熱を発するのが仕事の家電」です。電気ストーブのような暖房器具の他、炊飯器や給湯器等も含まれています。
では何故、私が公式の非推奨を押し切って今回コタツに使おうと思ったのか。
用途が「電源オフ」だから
非推奨の理由の1つとして挙げられるのが、可燃物の接触による火災等の危険性です。カーテン等が電気ストーブにかかっている状態に気づかず外出先から電源を点けてしまった、となれば確かに大変ですね。
ですが私の用途はコタツの消し忘れ防止のためであり、電源を切ること。コタツなんて点けたらすぐ暖かくなるので遠隔で点けておく必要もありません。
また公式ブログの別記事では「SwitchBot プラグミニ」の利用方法としてコタツやホットカーペットの消し忘れ防止を挙げています。
またもう1つの非推奨の理由にトラッキング現象がありますが、この危険性は「SwitchBot プラグミニ」に限ったことではないので、コンセント周りの定期的なチェックとお手入れで防止できるかと思います。
消し忘れしていないか確認するのを忘れないために
さて「SwitchBot プラグミニ」をセットしてスマホからコタツが消し忘れていないか確認できるようにはなりました。しかしこれで安心してはいけません。36年も自分をやっているので分かりますが、私はこのままだとスマホで確認することすら忘れてしまいます。
ならばどうするか? 習慣化の基本、既存の習慣に組み込むのです。
1.アレクサにお願いする
我が家では「アレクサ、おやすみ」と声をかけるとテレビ・エアコン・照明の電源がオフになるように設定してあります。そこにコタツも加えることにしました。

2.コタツの電源がつけっぱなしか確認させる
ただここで1つ問題が発生します。この設定では翌日はじめにコタツを利用する人間がプラグミニの電源も入れなければいけません。私ならまだしも、子どもや面倒臭いマンの夫がやってくれるでしょうか?
そこで、「アレクサ、おやすみ」の段階でプラグミニにコタツを消し忘れていないかチェックさせるようにしました。
定型アクションの最後に再度プラグミニの電源オンを加えます。

コタツの電源をオンする前に待機時間は、最初のコタツの電源オフと相殺してしまうのを防ぐためです。
基本的に上から順番に発動していくはずなのですが、どうも動作が不安定だったため、15秒の待機時間を設けました。
次にSwitchBotのアプリでオートメーションを作成します。

プラグミニの電源がオンになった時に50W以上の電力を感知した場合、プラグミニの電源をオフにする。という内容です。
電力を感知した、ということはコタツが点きっぱなしであるということ。この条件を満たした時、プラグミニがオフになりオートメーションが作動したことを私のスマホに通知してくれます。
通知に気づいた私がコタツの電源を消し、プラグミニの電源を再度オンにして元通りです。
3.「SwitchBot ハブ2」の照度センサーも活用する
「アレクサ、おやすみ」の後に別の家族が起きてきてコタツを使うケースも考えられます。また私が大切なアレクサに挨拶し忘れるかもしれません。
そんな時のために「SwitchBot ハブ2」の照度センサーで対策します。

時間ではなく照度をトリガーにしたのは、家族がいつふらっと起きてきても滞りなく使えるようにするためです。そしてその家族がアレクサに挨拶もなく電気を消して退室したとしても、ちゃんとコタツが消し忘れていないかチェックできるようになりました。
どれだけ節電できるか計算してみた
「SwitchBot プラグミニ」の導入でコタツの消し忘れを全て防止できたとすると、ひと冬でどれだけ節電できるのでしょうか?ちょっと計算してみました。
- コタツの消費電力 400W
- 夜間(19時〜翌7時まで)つけっぱなし
- 22時以降は夜間電力
電気料金の計算方法
(消費電力量)×(電気料金単価)
消費電力量は、消費電力に使用時間をかけた数値です。消費電力400Wのコタツを1時間使った時の消費電力量は
400W×1時間=400Wh
となります。
次に、電気料金単価が1kWhあたりの金額となっているので、単位をそろえておきます。
400Wh÷1000=0.4kWh
電気料金単価は各家庭の契約状況によるので、検針票やホームページで確認してみましょう。
我が家の場合
19〜22時(3時間) 28.61円/kWh
22時〜7時(9時間) 16.52円/kWh
よって
0.4kWh×3時間×28.61/kWh=34.332円
0.4kWh×9時間×16.52/kWh=59.472円
合計93.804円となりました。これが一晩つけっぱなしにした場合の電気代です。
これを11月下旬から3月1日までの約100日間、毎日とはいかないまでも4日に1回発生したとすると、
発生回数 100÷4=25回
93.804×25=2,345円/冬
ちなみに「SwitchBot プラグミニ」はAmazonの通常価格1,980円(2024年11月20日現在)です。
「SwitchBot プラグミニ」のその他の注意点
プラグの形
「SwitchBot プラグミニ」のプラグの形をよく見ると、若干片側が長いのがお判りでしょうか?このような形状のプラグは、極性対応のコンセントでないと差さりません。
壁のコンセントは極性対応なので問題ないでしょう。しかし電源タップは非対応の場合も多いので、使用を想定しているコンセントが極性対応か否かを事前にチェックしてください。
他の電源アダプタとの干渉
「SwitchBot プラグミニ」は「ミニ」とは言っていますが、それなりにサイズはあります。
極性の関係でプラグの長さが異なるので、向きを変えて差すということもできません。
我が家で最も大きいであろうNintendoSwitchの電源アダプタでシンデレラフィットでした(ちなみにこれ上下入れ替えると差さりません)。昔のファミコンのような大きな電源アダプタだと共存できない可能性があるのでご注意ください。
まとめ
今回は、使用方法はどうあれ非推奨の家電ということもあり無責任にオススメはできません。ただ定型アクションやオートメーションの作り方は他の家電にも応用が利くかと思い、ご紹介しました。
ここでは就寝時のコタツの消し忘れを想定して書きましたが、「アレクサ、行ってきます」の定型アクションに組み込めば外出時の消し忘れにも対応できるので、ぜひご活用ください。
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